日本企画の名作 – レッドウィング8176ブラッククロームとの出会い


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新たなコレクション – 8176ブラッククローム

最近は101ポストマンオックスフォードをはじめとした短靴ばかりに凝っていた私ですが、半年ほど前に久しぶりにブーツを購入しました。それが今回ご紹介するレッドウィング8176ブラッククロームです。

画像引用元:別冊Lightning レッドウィングバイブルより

YouTubeでの出会いがきっかけ

実は、このブーツ購入のきっかけとなったのが、野生爆弾くっきーさんのYouTubeチャンネルでのブーツ購入動画でした。くっきーさんはウエスコのショップでブーツを物色し、試着しながら選んでいる様子を見て、「久しぶりにハイトのあるブーツもいいな」という気持ちが湧いてきたのです。

動画の影響で古着ショップに足を向けた結果、運良く状態の良い8176との出会いがありました。中古品での購入でしたが、すでに前の持ち主によって履き込まれており、独特の味わいを持った一足となっています。

ソールの状態は非常に良好で、まだまだ長く愛用できそうな状態。中古品ならではの「すでに育てられた革」の表情を楽しめるのも、このような出会いの醍醐味です。

通常は上記新品画像のように黄色の所謂トラ紐ですが、蝋引きされた平紐に交換しました。

製造から数年は経過しているはずですが、ソールはしっかり残っています。さすが頑丈なビブラムです。ただちょっと重量はあります。ポストマン101はサイズ7な私ですが、こちらはサイズ6でちょうどいいです。Eワイズでこのサイズがあったのも運がよかったです。


レッドウィング8176の歴史と背景

日本市場への特別な投入

8176は、8175のブラッククローム版として、1987年に日本企画として発売されました。この8176は1986年に初の日米共同開発モデルとして誕生したとする情報もあり、1980年代中期から後期にかけて日本市場向けに開発された特別なモデルであることは確実です。

当時のレッドウィングの日本での代理店はミドリインターナショナル(ミドリ安全)が担っており、この時代に日本市場の要望に応える形で生まれたのが8175・8176シリーズでした。

モデルの変遷と特徴

8176は6インチ丈のモックトゥブーツで、以下の特徴を持っています:

  • アッパー:ブラック”クローム”レザー
  • ソール:ビブラムラグソール
  • ワイズ:E
  • 生産国:アメリカ

8175、8176はレッド・ウィングの日本における定番商品として長年愛されてきましたが、約8年前に終売となりました。


ブラッククロームレザーの魅力

時代による質感の変化

ブラッククロームは精製方法の変化もあり、時期によって異なった質感のものが見られます。特に日本での需要が多かった90年代に大きく仕様変更され、ヴィンテージ感のあるものから現行方式に近い風合いまで、さまざまなバリエーションが存在します。

私の8176がどの時代のものかは定かではありませんが、すでに履き込まれた状態で手に入れたため、ブラッククロームレザー特有の深みのある表情を存分に楽しむことができています。

履き込まれた状態での魅力

中古品として手に入れた利点は、前の持ち主によってすでに「育てられた」状態であることです。新品では硬いレザーも、適切に履き込まれることで足に馴染み、独特の履きシワや色の変化が現れています。

特にブラッククロームは、使い込むことで表面に深みが増し、単調な黒から表情豊かな黒へと変化していくのが魅力です。

とりあえず買ってからは、ステインリムーバーで表面の清掃をし、純正のブーツクリームを塗りこみ磨きました。

このくるぶしに沿ってはいったシワの入り込みがハイトのあるブーツの醍醐味だと個人的に思います。

全体的なコンディション

  • アッパーレザー:適度な履きシワで味わい深い状態
  • ソール:摩耗少なく良好
  • 内部:特に大きな損傷なし
  • ハトメ・ステッチ:問題なし

中古品としては非常に状態が良く、これからさらに自分の足に馴染んでいく過程を楽しめる一足です。


8176の復活と現在

2016年の再製造

8175と8176は廃盤となっていましたが、市場からの要望に応えて2016年の秋に再製造されました。しかし、この復活も一時的なものだったようで、現在は再び入手困難な状態となっています。

日本企画モデルの特殊性

近年レッドウィングで廃盤になりやすい品番には「日本企画の品番であること」という共通点があります。8176もその典型例で、日本市場の特殊な要望に応えて作られたモデルであるがゆえに、生産継続の難しさがあるのかもしれません。


8176を履いてみての感想

履き心地と実用性

すでに履き込まれた状態での入手でしたが、私の足にも比較的早く馴染んでくれました。モックトゥの適度な靴内の余裕は足当たりが良く、6インチという適度な高さも使い勝手が良いです。

ビブラムラグソールのグリップ力は安定しており、様々な路面状況で安心して歩くことができます。


古着ショップでの出会いの価値

YouTubeの影響から始まった探索

くっきーさんの動画に触発されて古着ショップを巡るようになったのですが、実際に足を運んでみると、様々な年代やブランドのブーツが並んでいて、まさに宝探しのような楽しさがありました。新品店では味わえない、一期一会の出会いがそこにはあります。

中古品購入の醍醐味

新品では体験できない「すでに育った革」の表情を楽しめるのが、中古品購入の最大の魅力です。前の持ち主がどのような使い方をしていたか、どのような場所を歩いてきたかを想像するのも楽しいものです。

コストパフォーマンス

廃盤モデルでありながら、古着ショップでの購入により比較的リーズナブルに入手できたのも大きなメリットでした。現在の8176の中古市場価格を考えると、良いタイミングでの出会いだったと感じています。


これからの8176との歩み

半年前に迎えたこの8176ですが、これからさらに私の足に馴染んでいき、新たな表情を見せてくれることでしょう。前の持ち主が築いた基盤の上に、私なりの使用感を重ねていく。これもまた、ブーツとの付き合い方の一つの形だと思います。

日本企画の特別なモデルである8176。その歴史と背景を知ることで、より愛着を持って履き続けていけそうです。


補足:記事内容について 本記事の歴史的情報については、複数の信頼できるソースを参照していますが、詳細な年代や仕様については資料により若干の差異がある場合があります。


Tototo
経年変化を愛する道具好き


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この記事を書いた人

長崎県に住む、Tototoです。
生まれも育ちも長崎で、地元の隠れた美味しいお店や映えるスポットを紹介したり、
趣味で革製品や真鍮製品などの経年変化を楽しむ「モノ育て」をやっているので、使い込むほど味わい深くなるアイテムのレビューや健康習慣の継続記録をブログで公開しています。

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